ワキガ治療におすすめのクリニック5選！施術の種類や値段相場も解説

ワキガは、脇の下に汗をかくことで生じる悪臭で、体質の一つとされてはいるものの、自分ではわかりづらいことから対人関係にしり込みする原因となることもあります。 市販のクリームなども発売されていますが、根本的な解決にはならないため、クリニックで治療を受けるのがおすすめです。 この記事では、ワキガ治療の種類、施術やクリニックごとの費用、おすすめのクリニックを紹介します。

どうして臭いが発生する？ワキガのメカニズム

皮膚には2つの汗腺があり、エクリン汗腺、アポクリン汗腺と呼ばれています。このうち、エクリン汗腺から出る汗は、98％が水分であることから臭いを発することはありません。 しかし、アポクリン汗腺から出る汗には、アンモニア、脂肪酸、タンパク質、鉄分といった成分が含まれていて、それらが常在菌によって分解されることで独特の臭いを発生させます。 アポクリン汗腺が生まれつき多いと、ワキガ体質になりやすく、遺伝する可能性が高いとされていることから、家族にワキガ体質の方がいると、その体質を引き継いでいることもあります。

ワキガの原因を知って治療の前にセルフチェック！

ここからは、ワキガの原因や、その原因をもとにしたセルフチェック方法を紹介します。

ワキガの原因

ワキガを発症するのは、以下のような原因があると考えられています。 まず、先天的な要因として、両親や親戚がワキガ体質である場合、遺伝によって子どももワキガ体質であることが多いとされています。 両親共にワキガ体質である場合は、高い確立で子どももワキガ体質が遺伝するということです。 後天的な要因として、思春期に増加する性ホルモンがアポクリン汗腺の働きを活発にするという作用があることもわかっています。 さらに、女性は妊娠や出産によって性ホルモンの影響を強く受け、ワキガを発症することがあります。 もう一つの後天的な理由は、ストレス、疲れ、過度な飲酒や喫煙など、生活習慣の乱れが原因でアポクリン汗腺やエクリン汗腺から発汗することです。 食生活の偏りなども臭いの原因となることがあり、生活習慣の乱れは大きく臭いに影響します。

ワキガのセルフチェック項目

自分がワキガかもと感じても、正確にはどうなのかわからないという人は、以下のチェックポイントを確認してみましょう。 一番わかりやすいチェックポイントが、耳垢の状態だとされています。耳にエクリン線は存在しないため、アポクリン汗腺のみがあり、耳垢が湿っているのはアポクリン汗腺の量が多いからです。 耳垢が湿っている人のうち、80％はワキガ体質の人だと言われています。 それ以外にも、アポクリン汗腺からの発汗による汗が黄色いシミを作ったり、ワキ毛にアポクリン汗腺から出て結晶化した汗が白く粉のようについたりします。

どんな施術がある？ワキガ治療の種類

ここからは、クリニックで受けられるワキガ治療の種類を紹介します。

ボトックス注射

美容医療の施術として多く使われるボトックス注射は、筋肉の働きを弱める力のある注射として知られていますが、汗を出すエクリン汗腺の働きを弱めることもできます。 ワキガの原因はアポクリン汗腺ですが、エクリン汗腺から大量に汗が出ることで、臭いを増加、拡散させているため、エクリン汗腺の働きを抑え、間接的にワキガの臭いを抑えます。 多汗症の治療と一緒に行われることが多く、注射をするだけで済むため治療時間が短いことや、ダウンタイム中も日常生活に大きな影響を及ぼさないことが特徴です。 ただし、ボトックス注射の効果は永久に続くわけではなく、4～6ヵ月ほどで徐々に弱くなっていくため、効果を持続させるには定期的に施術を受ける必要があります。 また、アポクリン汗腺から出る汗を完全に抑える方法ではないため、症状が軽い方には向いていますが、重症の方や、妊娠中、授乳中の方にはおすすめできない治療です。

レーザー治療

ワキガのレーザー治療で代表的な機器であるミラドライは、厚生労働省やアメリカのFDAが許可している施術方法で、切らないワキガ治療として人気が高い施術です。 皮膚を冷却しながら、汗の原因であるエクリン汗腺とアポクリン汗腺をマイクロ派によって破壊、消滅させ、汗と臭いを減少させます。 1回施術を受ければ、約70～80％の汗腺が破壊されることから、汗と臭いを約20～30％に抑えられるのが特徴です。 1度破壊した汗腺は元に戻ることはないため、施術をした箇所は半永久的に汗や臭いを抑える効果が期待できます。 内出血や腫れ、違和感、指先のしびれなどの副作用が起こる可能性がありますが、数週間程度で改善します。 1度の施術で満足する効果が得られない場合は、2回目の施術も可能で、重症度によって施術回数は異なります。

超音波治療

超音波法は、アポクリン汗腺を熱処理によって破壊し、汗や臭いを取り除く方法で、軽度から重度の方まで幅広く効果が期待できる治療です。 脇の下を数mm切開して、アポクリン汗腺を取り除いたあと、超音波による吸引を行い汗腺を確実に除去します。 3～4日ほど圧迫固定が必要となり、圧迫固定が終わるまでは脇の下を避けてシャワーを浴びる必要があります。 縫合する場合と、医療用の接着剤を使用する場合があり、縫合したあとは抜糸が必要となるため、数回クリニックに通うこともあります。 超音波治療は、合併症としてやけどや組織内水腫が起こる可能性があることや、傷が残りやすいこと、超音波機器を取り扱っているクリニックが少ないなどの理由から、どのクリニックでも受けられる治療ではありません。

手術治療

ワキガの手術治療で一般的なのは、剪除法（せんじょほう）です。医師がアポクリン線を確認しながら確実に除去していく方法で、保険適用されるケースもあります。 メスを使用して脇の下を切開するため、ワキガ、多汗症の両方に効果があり、高い効果が期待できるのが特徴です。 脇のシワに沿って4～5cmほど切開するため、ダウンタイムが長く日常生活への影響が大きい反面、効果が高いため症状が重い方におすすめできる治療です。 10日～2週間ほどのダウンタイムがあるとされていて、その間圧迫固定が必要となります。腕を大きくあげることが難しいため、仕事の内容によっては長期間スケジュールを調整する必要が出てきます。

ワキガ治療の費用相場とクリニックごとの値段

以下は、ワキガ治療の費用相場です。 自由診療となることがほとんどで、ボトックスであれば使用する薬剤の種類、単位数などで大きく費用が変動します。 レーザー治療や超音波治療は、使用する機器によって、手術治療は、手術の方法によって料金が違うことや、麻酔料金がオプションとなるケースもあるため、追加料金がかかる可能性もあることを覚えておきましょう。 次に、記事内で紹介するクリニックの料金はこちらです。

クリニック名	施術料金
品川美容外科	【ニューロノックス】 片ワキ1回：8,380円 両ワキ1回：11,920円 【コアトックス】 片ワキ1回：12,100円 両ワキ1回：24,200円 【アラガン社ボトックス注射】 片ワキ1回：24,840円 両ワキ1回：49,680円
TCB東京中央美容外科	【ボツラックス】 60U：15,210円 80U：17,110円 100U：25,360円 120U：30,420円 【アラガン】 60U：28,110円 80U：37,480円 100U：46,850円 120U：56,220円
湘南美容クリニック	【韓国製ボツリヌストキシン】 両わき ショート 60単位：15,210円 両わき トール 80単位：17,110円 両わき グランデ100単位：25,360円 【アラガン】 両わき ショート 60単位：28,000円 両わき トール 80単位：37,480円 両わき グランデ100単位：46,850円
東京美容外科	【ボツラックス】 両ワキ1回：35,000円 【アラガン】 10単位：8,800円（初回） 【コアトックス】 10単位：13,200円（初回）
聖心美容クリニック	1回：52,800円

クリニック名	施術料金
品川美容外科	【ビューホット】 両ワキ1回：302,400円
湘南美容クリニック	【ミラドライ】 1回コース：198,000円
東京美容外科	【ミラドライ】 両ワキ1回：198,000円（初回）
聖心美容クリニック	【ミラドライ】 363,000円 【サーミドライ】 330,000円

クリニック名	施術料金
TCB東京中央美容外科	【吸引シェービング法】 155,920円
湘南美容クリニック	【シェービング法】 両わき：155,920円 【根こそぎベイザーシェービング法】 両わき：391,450円
聖心美容クリニック	【マイクロリムーブ法】 385,000円

クリニック名	施術料金
TCB東京中央美容外科	【剪除法】 398,000円
湘南美容クリニック	【完全摘出法】 両わき：313,080円
東京美容外科	【小切開剪除法】 495,000円 【根治療法(反転剪除切開法)】 880,000円
聖心美容クリニック	【反転剪除法（切開法）】 両ワキ：440,000円

※表示価格はすべて税込みです。

美容クリニックでは、保険適用ではなく治療が自由診療となるため、大きく費用が異なるケースもありますが、使用している機器の違い、手術方法の違い、保証内容の違いなどを理解し、費用面だけではなくさまざまな視点から治療を選ぶことをおすすめします。

選定のポイントは？ワキガ治療のクリニックの選び方

ここからは、ワキガ治療を受けるクリニックの選び方を紹介します。

ワキガの重症度を見極めていくつかの施術から選択できる

ここまで紹介したように、ワキガ治療にはいくつかの方法があり、重症度やダウンタイムをどの程度取れるかによって、選ぶ施術が変わります。 ワキガは自分で重症度を判断するのが難しいため、医師の診察とカウンセリングで悩みや症状をしっかり見極めた上で、いくつかの施術から最適な治療を選ぶ必要があります。 そのため、いくつかの施術から治療を選択できるクリニックで、医師の診察とカウンセリングで自分に合った治療が選べるクリニックを選びましょう。

医師の症例数が豊富

ワキガ治療に用いられる施術は、単純なボトックス注射であっても実は簡単な施術というわけではなく、医師の技術や経験によっては、失敗してしまうこともあります。 レーザー治療や手術においても、医師がこれまでどの程度施術を行ってきたか、どのような結果が得られているかといった、担当医師の情報も集めておく必要があります。 経験を重ねてきた医師からの、的確な判断が必要になる場面も多いため、医師の症例数やこれまでの実績などをクリニックのホームページで確認しておきましょう。

アフターケアが充実している

ワキガ治療は、ダウンタイムがある施術が多いため、施術のことだけではなく、アフターケアについて、どのような体制がとられているか確認するようにしましょう。 例えば、他のクリニックより料金が高くても、無料の永久保証制度がついている、24時間のアフターケア専用の問い合わせ先が用意されているなど、費用に対してアフターケアが充実しているクリニックも多数あります。 事前にホームページを確認したり、カウンセリングでアフターケアがどのような体制で行われているか確認したりして、情報を仕入れておくことをおすすめします。

ワキガ治療におすすめのクリニック5選

ここからは、ワキガ治療におすすめのクリニックを4院紹介します。 品川美容外科で行われるワキガ治療は、専用の機器を使用することで手術時間を大幅に短縮し、身体への負担が少なく済むことや、独自開発したカニューレによって痛みを最小限に抑える工夫がされています。 ビューホットには1年保証が設けられていて、客観的に見て効果が全くないなどの再治療が必要と判断された場合は、無料で再度治療を受けられます。 BMC会員に登録すると、初回の550円（税込）を支払うだけで、その後の治療がお得な価格で受けられます。誕生月の割引などもあるため、少しでも施術料金を安く済ませたいという方は、チェックしてみてください。

※表示価格はすべて税込みです。 ※会員価格が適応される施術は会員価格を記載しています。

TCBでは、ボトックス注射で使用する製剤が2種類あり、どちらも60、80、100、120単位の4段階で料金が定められているため、医師と相談しながら自分の症状に効果のある量を選べます。 ボトックス注射の他にも、軽度～中度の方におすすめの吸引シェービング法や、重度の方におすすめの剪除法があり、症状の程度とダウンタイムから施術が選択できます。 また、ワキガ体質の方に多いすそワキガの剪除法も取り扱っているため、お悩みに合わせて最適な施術を選びやすいのが特徴です。

※表示価格はすべて税込みです。

湘南美容クリニックのワキガ治療は、重症度に合わせて注射、レーザー、外科手術と5種類の治療法から自分に合った治療を選べます。 症例件数は20万件以上と、実績が豊富なので、ボトックス注射やメスを使用した治療に不安を感じている方におすすめです。 臭いが再発してしまったときや、効果が実感できないときなどは、安心保証制度によって再施術が可能です。期間は施術によって異なるため、詳しくはホームページでご確認ください。

※表示価格はすべて税込みです。

東京美容外科では、外科手術を得意とする医師が多数在籍していることから、オリジナルのワキガ手術治療を用意していて、通常の手術に比べて傷口が目立たないことや、ダウンタイムが短いことが特徴です。 ボトックス注射やミラドライには、初回料金が設定されているため、1回目の治療で満足できるような症状であれば初回料金で治療を受けるのがおすすめです。 東京美容外科の術後安心保証は、一度メスを入れた患者さんは、術後どのようなトラブルでも対応すると約束されているため、効果がなかったなどのわかりやすい状態だけではなく、小さなことでも対応してもらえます。

※表示価格はすべて税込みです。

聖心美容クリニックは、手術へのアフターケアとしてマイクロリムーブ法や切開法は、1年間の保証が約束されていることや、24時間連絡が可能なサポート体制が万全で、万が一トラブルが生じた場合も安心です。 ボトックスは、3種類の製剤が用意されていて、患者さんの状態や希望に合わせて適切な薬剤を使用します。 医療用の制汗剤の購入もできるため、まずは制汗剤を試したいという方も気軽に相談してみましょう。

※表示価格はすべて税込みです。

ワキガ治療の副作用やリスクを種類別に解説

以下は、ワキガ治療の副作用やリスクとその期間です。

施術名	副作用やリスク	ダウンタイム期間
ボトックス注射	・内出血 ・腫れ、赤み ・頭痛 ・筋肉痛 ・脇以外の汗が増える など	2～3時間ほど
レーザー治療	・腫れ ・痛み ・違和感 ・赤み ・水膨れ ・あざ　など	数日～数週間
超音波治療	・色素沈着 ・突っ張り感 ・腫れ ・皮膚熱傷 ・皮膚壊死　など	3～4日ほどは固定が必要
手術治療	・腫れ ・痛み ・感染 ・出血、血種 ・しこり、ひきつれ ・ケロイド　など	10日ほどの固定が必要

どんな治療でも副作用やリスクがあるため、自分が受けたい治療にはどのような副作用が報告されているか、ダウンタイムはどの程度かといったことを事前に確認し、費用や効果と比較してみましょう。

疑問を事前に解決！ワキガ治療のQ＆A

ここからは、ワキガ治療のQ＆Aを紹介します。

ワキガ治療は保険適用になりますか？

手術治療には保険適用されることもあります。

ただし、前述したように美容クリニックでは保険適用の治療を行っていないことがほとんどです。また、自分で重症だと感じていても、担当する医師の判断によって保険適用外とされてしまうこともあります。

施術のためにクリニックに通う回数は？

ボトックス注射以外は1回で終わることがほとんどです。

1回の治療で満足いく結果が得られない可能性も考えられるため、治療後に気になることがあれば、医師に相談して2回目を受ける、保証制度を使うなどの対応をしましょう。

施術を受けたあとに注意することはありますか？

基本的に、入浴や運動は数日避けた方が良いでしょう。

手術治療や超音波治療の場合、患部の圧迫固定が取れて抜糸をするまでは、運動や入浴などの血行が良くなる行為はダウンタイムを長引かせてしまう可能性があるため控えましょう。 レーザー治療やボトックス治療も、数日は運動や入浴を控える必要があるため、医師の指示に従ってダウンタイム期間を過ごしましょう。

施術を受ければワキガの臭いは完全になくなりますか？

臭いが完全になくなることはありません。

治療をしたあとも、アポクリン汗腺を全て取り切れるわけではないため、完全に臭いがなくなるということはありません。しかし、治療によっては周りの目が気になるほどの臭いは改善できる可能性が高いです。

治療に痛みはありますか？

ほとんどのクリニックで麻酔が使用されるため、痛みは最小限に抑えられます。

痛みのある治療も、局所麻酔、笑気麻酔、静脈麻酔などクリニックによってさまざまな麻酔が用意されています。ただし、麻酔はオプションで別料金となることもあるため、クリニックでカウンセリング時によく確認するようにしましょう。